人生100年時代と年金
カテゴリー: 社員日記

「人生100年時代」と言われて久しくなりますが、日本の高齢化は急速に進行しており、団塊の世代がすべて75歳となる2025年には、全人口の約18%(約5.5人に1人)が75歳以上となる超高齢化社会を迎えるとされています。

そして、この超高齢化社会と共に「年金」や「老後に必要な資金」について語られる場面も多いと思います。
老後に2000万円もの資金が必要とした金融庁の試算が発表され、論争が巻き起こったことも記憶に新しいところです。

老後の資金としては第一に公的年金制度がありますが、厚生労働省の国民生活基礎調査(2021年)によると、65歳以上の年金(老齢年金)を受給している高齢者世帯のうち、年金のみで生活している世帯は全体の24.9%とのことでした。
2019年の調査での同回答は48.4%でしたので、2年間で年金だけで生活する高齢者世帯は約半減したことになります。

それだけ社会で活躍する高齢者が増えたことを示しており、定年制の廃止や70歳までの定年引上げが企業の努力義務とされるなど、来るべき超高齢化社会に向けての環境は整ってきました。

年金については、「自分たちが老後にもらえるか分からないから納め損になる」といった意見もあります。
ですが、そもそも年金は現役世代が高齢者を支え、また自身が高齢になった際にはそのときの現役世代に支えてもらう相互連帯の制度であり、国民の義務です。
そのため、年金はその額ではなく価値を補償し、将来に渡って所得代替率が50%となるように現時点では設計されています。

つまり、年金を受け取り始める将来の年齢(65歳)における年金額は、その時点での現役世代の手取り収入額の50%ということです。

また、会社勤めが厚生年金、自営業者が国民年金といったイメージがありますが、実は厚生年金の一部は、間接的に国民年金として納められています。
その結果、厚生年金の被保険者は基礎年金として、国民年金を納めている方と同じ年金がもらえ、さらに厚生年金部分が上乗せされます。
年金制度が2階建てと言われる所以です。
従って、厚生年金の被保険者は同時に国民年金の被保険者でもあり、例えば、民間企業勤めである私は厚生年金の第1号被保険者であり、国民年金第2号被保険者になります。

ご自身の年金加入期間などは毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で確認ができますが、35、45、59歳にはさらに詳細な情報が届きます。
老後の資金計画や働き方について考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか?

共に人生100年時代を乗り越えていきましょう!