こんばんは夏目です。今回は介護事業レポートからは外れるのですが、介護業界としては大きなニュースである利用者負担増ついて考えてみたいと思います。
一律1割となっている介護保険の自己負担割合を、一定の収入のある人は2割にする改革案を厚生労働省が発表しました。
基準額は、年金だけの単身者の場合、年収「280万円以上」か「290万円以上」とした。高齢者の5人に1人が対象になるという。来年の通常国会に法案を出し、平成27年度からの実施を目指すようです。
単純に考えて利用者負担が2倍になります。高齢化に伴い介護保険の利用者が増え続け、社会保障費がは年々大きく膨らむので、ある程度収入がある方は負担が増えるのは仕方ないとは思いますが、読みほどいていくと低所得者の保険料減免がセットになってるようで合計するとはたしてどれ位の削減効果があるかが疑問です。消費税増税も控え過剰な負担増による批判を避けるための思惑もあると思いますが、そもそも消費税の増税は社会保障を手厚くするために引き上げるのではなかったのかと言いたいところです(゚ロ゚)
施設系・居住系サービスは、変わらずサービスを利用していくケースが多いとは思いますが、訪問介護、デイサービス等では週4回の利用していた方が経済的な理由から週2回になるようなケースも増えてくるでしょう。高齢化は予想以上の速さで進んでおり、当面の財源確保(自己負担増)を目的とした小手先の改革での介護保険の継続は非常に難しいので、高齢者の健康維持や認知症予防を含め、医療と一体化した抜本改革こそが今後求められて行くと思います。
また、2015年の改正後は利用者が本当に必要とするサービスを提供する事業者がその地域において生き残っていくことになり、本物だけが生き残れる介護事業者の大淘汰の時代が本格的に始まるのではと予想しております。
今回の改正に関しては「サライ」でも来るべき日の為に真剣に議論を重ねていきたいと思います!