混合介護一部解禁
カテゴリー: 社員日記

こんばんは。夏目です。

東京の豊島区が特区申請し、2017年度中にも混合介護解禁される見通しのようです。
いわゆる「混合介護」とは介護保険で賄われるサービスとそれ以外のサービスを組み合わせることです。
具体的には。介護報酬が3000円のサービスに、事業者が独自に4000円をつけたとして。自己負担が1割の場合、利用料は300円(3000円の1割)と残りの1000円を合わせた1300円。保険給付は2700円のまま変わらない。「費用の混合」「価格の自由化」などと表現されている。

一般的には事業者にとってもビジネスチャンスであり、保険給付と一体的に保険外サービスを提供できることで、介護職員の待遇改善にもなるとアピールする向きがある。さらには自由価格の導入で、消費者目線で対価に見合った良質のサービスを選ぶことにもつながり、事業者・消費者双方にメリットがあると言われています。

<メリット>
【利用者(高齢者)】
・サービスの多様化により、自分に合ったサービスを受けられる。
・市町村の介護保険と組み合わせることにより、更に多様なサービスを受けられる。
・介護保険では受けられないサービスである「犬の散歩」、「家族分の食事の調理」など、家政婦のようなサービスを受けられる。

【業界・事業主】
・経営者にとって儲ける手段が増え、競争するようになるので、サービスの質が向上する。
・仕事能力の高いヘルパーの利用料を1時間あたり100~200円高くするだけで、ヘルパーの時給は十分に上がるので、退職や他の職場に転職するなどの人材の流出を防げる。
・サービスの成長期は採算のとれる価格を設定することにより、大きな利益を生む大規模事業者が生まれる。
・厚生労働省の制度改革、国(政府)の規制・方向性、利用者のニーズに合わせたサービスをするため、現場で新しいサービスを調査・判断することにより、現状に合わせたサービスを提供できるようになる。

<デメリット>
【利用者(高齢者)】
・価格の自由化により、介護サービスの価格が全体的に上昇する恐れがある。
・サービスが複雑化することにより、よくわからなくなってしまう。
・導入時、急激に価格が上昇するおそれがある。

【業界・事業主】
・「基本的な部分」は保険が担うことになっていますが、それが財政状況に影響されてしまう。国が財政に困ったら「基本的な部分(最低ライン)を減らそう」とういう動きができてしまう。
・「このサービスは保険内か、保険外か」と決定するルールが自治体によって線引きがバラバラで、評価基準が定まっていない。

個人的には次回の介護保険改正マイナス改定の前触れかなっと邪推していまします。
ただ、大きくメリット受けられるのはやはり大規模事業者だとは思います。
根本的にはサービスが良くなると行っても価格が上昇してまで使用する利用者の方がどこまでいるのかなっとは思いますが。。。

今後の展開と大手の事業者の動きはシッカリとチェックしてしていきたいと思います。