『小さな御守』
カテゴリー: 社員日記

営業部の工藤です。

先月、緊急事態宣言が解除となり、長かったトンネルの出口が見えてきたことを実感する今日この頃です。
自粛期間中、世の中そして企業や個人にも多くの変化が生まれたのではないでしょうか。
今回はコロナ期間中の「大切な気づき」を題材に書いてみたいと思います。

コロナ禍では、一人で過ごす時間が増えたことから、自分自身について考える時間が多かった気がします。

・加入保険を見直す?
・貯金は足りているか?
・今の仕事は本当に自分に向いているのか?
・新しい趣味の向き不向きは?
・家族との時間を大切にしてきたか?

etc.

先の見えない不安から
ネガティブなことばかり考えている時期もありました。
一方で、自分と向き合う時間が増えるほど、余計なものがそぎ落とされていく。
奇しくもコロナ禍は、自分に必要なもの、真に大切なものを考えるきっかけになったような気がします。

先々月の9月に生まれ故郷である北海道へ約2年半ぶりに帰省をしてきました。
久方ぶりということもあり、
両親、兄弟、祖父母、叔父叔母、従兄弟、甥っ子、姪っ子との顔合わせに大忙しです。

特に印象深かったことは、祖父母宅へ訪れた時です。
孫が6人いる中で私は初孫にあたり、小さい頃から随分と可愛がってもらいました。
それは大人になった今でも変わらず、
祖父母の「あたなが一番可愛い」との言葉がとても嬉しく感じます。
お互いの近況報告から始まり、健康のこと、昔の思い出話、将来のことなど
双方が久しぶりの再会に胸が躍り、自然と会話も弾みます。
ちなみに祖父母は今年で90歳を超えたところです。

ふと、祖母の首飾りを見ると「小さな御守」が付いていました。
尋ねてみたところ、私が小学校の修学旅行へ行った際に健康長寿の御守としててプレゼントをしたものを今でも大切にしてくれていました。
約30年間も持ってくれていたことにたいへんな驚きです。
室内を見渡すと、古い温度計や装飾品、少年期に私がプレゼントをした品々が懐かしい香りとともに置いてあります。
祖母曰く、コロナ禍や身体が不自由で外出が困難な時でも、一つ一つの物に思い出がありそれを見て楽しむことができるそうです。

私の帰り際、祖父母は涙しながら見送りをしてくれました。
祖母が「最後に手を握ってほしい」というので、私も目頭を熱くしながら「ありがとう」の言葉とともに優しく手を握りお別れとなりました。
目の前の祖父母がいたから自分の両親が生まれ、出会い、そして今の自分が存在している。
祖父母、親への感謝の気持ちと共に、今あるものによく目を向け大切にしながら、人生を幸せな気持ちで生きていこうと心に誓いました。

人への感謝、当たり前の日常の有難さに気づくことで、人生の景色は大きく変わることを教えられた出来事でした。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。